ドローンが自ら充電する未来へ
― 最前線をリードする開発部 技術者・高橋が語る、ワイヤレス給電への挑戦 ―
Q:今、どんな開発に取り組んでいますか?
高橋: 現在は、ドローンが着陸するだけで自動的に充電できるワイヤレス充電システムを開発しています。ドローンは、衛星を使ったGNSSや、通信事業者の基地局を利用したRTKという高精度測位技術をなどによる位置補正をしながら着陸します。それでも、位置補正の精度や地面効果、風の影響などによって、数センチの誤差がどうしても発生します。その誤差の範囲でも安定して充電できるように、より広い範囲で電力を伝送できるコイルを設計しています。市販の部品では対応できないため、自らコイルの巻き方を考えて工夫しながら、より効率の良いコイル作成に挑戦し続けています。
Q:その開発の難しさはどこにありますか?
高橋: 最大の課題は、高出力と軽量化の両立です。大型ドローンのバッテリは大容量で、スマートフォンのQi充電のような15~25Wではとても足りません。そこで、社内で培ってきた600W~1kWクラスの給電技術を応用しています。しかし、そのまま搭載するのではドローンが重くなってしまうため、コイルや筐体、基板の設計を細かく見直して、1gでも軽くする努力をしています。
Q:技術が社会にどう役立つと感じますか?
高橋: 展示会などで広範囲高出力のワイヤレス充電を紹介すると、「そんなことできるの!?」と驚かれることが多いです。大型ドローンは離島の物資輸送、農業、防災、夜間警備などで実用や検証が進められています。充電は手間がかかるものですが、この技術によって“人の手を介さずに動く仕組み”を実現できます。自分たちの設計した技術が社会の仕組みの一部になっていくことに技術者としてのやりがいを強く感じますね。
Q:どんな人にこの仕事をすすめたいですか?
高橋:「いろいろな経験を積みたい人や想像力豊かな人」に向いていると思います。私自身、学校で学んだことよりも、会社に入ってから学んだことの方が圧倒的に多く、知らない事を教わりながら勉強し続けたからこそ、今があります。また開発を進める中で、様々な壁にぶつかる事は当然あります。乗り越えるためには知識や技術は大事ですが、加えて柔軟な発想や想像力があると、思わぬ発見から乗り越えられたりしますね。B&PLUSは試行錯誤を繰り返しながら、自分のアイデアを形にしていける環境です。少数精鋭のチームだからこそ、自分の提案がすぐ形になる。挑戦を恐れず、自分の技術を試したい人にはぴったりだと思います。
Q:最後に、学生や若手技術者へメッセージを。
高橋: ワイヤレス給電は、まだまだ可能性未知数の技術です。だからこそ、自分の手で技術の進化をつくり出す面白さがあります。「まだ見ぬ世界への挑戦」そんな挑戦に共感してくれる仲間と、一緒に開発していきたいです。
関連リンク
・技術部統括役員が語る:「パワーエレクトロニクスと無線の融合が未来を動かす」
・設計開発のプロが語る:「モビリティの未来を“ワイヤレス”で変える」
・仕事と育児を両立する技術者が語る「制度があるだけじゃなく、“使える”のがうれしい」
Category
- お知らせ (379)
- 製品ニュース (216)
- 営業のおすすめ! (116)
- 導入事例 (98)
- ワイヤレス新技術 (93)
- AGV充電関連 (64)
- News(En) (50)
- アプリケーション (41)
- Application(En) (34)
- Novotechnik関連 (33)
- 導入事例 AGV関連 (24)
- AGV(En) (16)
- IDシステム (13)
- WPT(En) (11)
- ID(En) (5)
Tags
- ワイヤレス給電&信号伝送システム (128)
- 新技術 (101)
- ワイヤレス充電 (94)
- AGV (72)
- 営業のおすすめ (70)
- IDシステム (49)
- 移動 (46)
- 搬送ライン (40)
- ロボット (38)
- 回転 (37)
- 識別管理 (37)
- その他生産現場 (35)
- 着脱 (33)
- 自動車 (31)
- 展示会情報 (31)
- B&PLUSの紹介 (30)
- recommend (27)
- Automotive factory (27)
- カスタム (20)
- 自由研究 (16)