【技術ブログ】電界結合に必要な高周波電源(RFインバータ)について
今回から全3回にわたり、「電界結合方式」によるワイヤレス給電技術についてご紹介いたします。第1回となる本ブログでは、「電界結合に必要な高周波電源」について解説いたします。
電界結合方式とは?
電界結合方式は、コンデンサと同じ原理です。絶縁層(空気など)を挟んだ送電側と受電側の電極に高周波を流し、近づいた際に電界を介して電力伝送をします。
電極部が金属平板で良い為、形状的な製作自由度が高く、水平面での軸ズレに強い特徴があります。また、電極部へ流れる電流を小さくする事が出来るので発熱しづらいメリットがあります。ただし、伝送距離が取りにくい、高い電圧を使用する必要がある、大きい電力を送る場合は電極が大きくなりがちという課題もあります。
電界結合方式における高周波電源(RFインバータ)
電界結合方式では、6.78MHzや13.56MHzといった高周波帯で電力を生成する高周波電源(RFインバータ)が必要となります。
このような高周波・高効率動作を実現する代表的な回路として「E級インバータ(Class-Eインバータ)」が知られています。
E級インバータの原理回路

FET:高周波動作のため、寄生容量Cossが回路定数の一部として計算に含まれる
L1:チョークコイル 直流電流を一定に保つ定電流源となる
C1:FETがOFFの間に電圧を緩やかに上昇させZVSを助ける
C2,L2:特定の周波数で共振させ、負荷にきれいな正弦波を供給する
効率化のカギ:ZVSとZDS
E級インバータでは、以下の2つの条件を同時に満たすよう設計することで、非常に高い効率を実現します。
◎ZVS:Zero Voltage Switching
共振回路を利用してスイッチング素子の両端電圧がゼロになった瞬間を狙ってON/OFF動作を行います。
これにより、スイッチング時の電圧と電流の重なりをなくし、スイッチング損失を大幅に低減させます。
◎ZDS:Zero Derivative Switching
スイッチング素子の電圧の傾き(dv/dt)をゼロにします。
これにより、スイッチがONになる前後で電圧、電流ともに滑らかなスイッチングが実現できます。
課題とデメリット
E級インバータにはいくつかの課題も存在します。
・負荷抵抗が変動すると、その特性が大きく変化し効率が急激に低下する
・GaNといったワイドバンドギャップ半導体は高価である
そのため、実際の製品設計では負荷変動への対策やコストとのバランスが重要となります。
当社で設計したE級インバータ(13.56MHz仕様)
Category
- お知らせ (398)
- 製品ニュース (217)
- 営業のおすすめ! (121)
- 導入事例 (101)
- ワイヤレス新技術 (96)
- AGV充電関連 (68)
- News(En) (50)
- アプリケーション (41)
- Novotechnik関連 (35)
- Application(En) (34)
- 導入事例 AGV関連 (24)
- AGV(En) (16)
- IDシステム (13)
- WPT(En) (11)
- ID(En) (5)
Tags
- ワイヤレス給電&信号伝送システム (127)
- 新技術 (103)
- ワイヤレス充電 (94)
- 営業のおすすめ (74)
- AGV (72)
- IDシステム (50)
- 移動 (46)
- 搬送ライン (40)
- 回転 (38)
- ロボット (38)
- 識別管理 (37)
- その他生産現場 (35)
- 着脱 (33)
- recommend (32)
- 自動車 (32)
- 展示会情報 (31)
- B&PLUSの紹介 (30)
- Automotive factory (27)
- カスタム (20)
- 自由研究 (16)
