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2025/12/18

車載油圧シリンダ向け 磁歪式ストロークセンサ「TM1シリーズ」のご紹介

最新情報

novotechnik社のTM1シリーズは、油圧シリンダ内部に完全に組み込める磁歪式ストロークセンサです。
車載用途を前提に、耐高圧・長ストローク・EMC耐性・防水性能 を備えています。

“シリンダ内部に完全内蔵できる”構造

車載油圧シリンダ向けのストロークセンサには

 ・ロッド外付け式
 ・シリンダ外付け式

などがありますが、
油圧シリンダ内部に完全に組み込める磁歪センサは、実はかなり限られたメーカーしか作っていません。

 ● 特長ポイント

* 外側に一切出ない → 飛び石・衝撃で壊れない
* ケーブルが短い → 断線リスクが非常に低い
* センサの存在でシリンダ外形が大きくならない → 車両サイズの制約に強い 

特に車載は「外付けは壊れてしまう」ため、
内蔵できる構造そのものが大きな特長です。

 

車載向けの仕様

①耐圧・材質
ステンレス製フランジを耐圧ロッドに溶接した構造を採用しています。

 ・常用圧力:350 bar
 ・ピーク圧力:450 bar
 ・
破裂圧力:700 bar

②2mの長ストローク
磁歪式の非接触測定方式を採用しており、最大2mまでのストロークに対応しています。
精度は±0.04%FS。長ストロークの油圧シリンダでも、位置検出にそのまま使える仕様です。 

③EMC性能(車載・建機・農機向け)
車載用途を前提に、各種EMC試験条件で評価されています。

 ・放射電界:100 V/m(ISO 11452-2)
 ・車載バッテリーパルス(ISO 7637):Level 4
 ・建機 EMC:EN 13309
 ・農機 EMC:ISO 14982

④防水性能(IP67~IP69)
IP67以上の防水性能を有しています。
特にIP69では、

* 高圧洗浄機の洗浄に耐える
* 泥水の浸入リスクを低減

など、車両メンテナンス時の洗浄や屋外使用で扱いやすい仕様になります。

⑤非接触構造による高耐久・長寿命
リング状のポジションマーカーを用いた非接触測定構造により、
センサと検出体の摩耗や衝突が発生しません。

車載用途で問題になりやすい振動・衝撃環境でも、
センサ寿命を気にせず使用できる構造です。

 

基本仕様(車載向け・データシート抜粋)

本製品には、
プラグインフランジタイプとスクリュータイプの2種類があります。

 

一部の仕様(動作温度範囲、保護等級など)は、タイプおよび取付・接続条件によって異なります。

測定長 0~50 mm ~ 最大 0~2000 mm
インターフェース アナログ(電圧/電流)、CAN(SAE J1939、CANopen)※型式による
リニアリティ ≤ ±0.04 %FS(min. 300 µm)
繰り返し精度 ≤ ±0.1 mm
供給電圧 12/24 VDC(8…32 VDC)
サンプリング/更新レート 0.5 kHz
動作温度範囲 -40…+105℃
-40…+85℃(プラグインフランジタイプ・M12コネクター接続の場合)
保護等級 IP67
IP69(プラグインフランジタイプ・シリンダ組付け時
作動圧力 ≤ 350 bar
圧力ピーク ≤ 450 bar
破裂圧力 > 700 bar
EMC(車載向け) ISO 10605(ESD):8 kV / 15 kV
ISO 11452-2(放射HF):100 V/m
ISO 11452-4(BCI):200 mA
CISPR 25(放射エミッション):レベル4
ISO 7637-2(電源ラインパルス):(1,2a,2b,3a,3b) レベル4
Emission/Immunity:E1要件を上回る性能
※用途に応じて産業機械向け仕様の型式もございます。
※EMC測定は基準シリンダーで行われます(シリンダーが異なる場合、EMC特性が異なることがあります)。

 TM1シリーズのデータシートはこちらからご覧ください

 

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リニアセンサの選定や仕様に関するご相談、既存システムへの適用検討なども承っております。
測定環境や用途に合わせた最適な構成をご提案いたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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