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お知らせ
2025/02/18

ジンバブエの穀物被害を、ワイヤレス充電ドローンで防ぐ!【ペガラジャパン様・案件ご紹介①】

最新情報

ビーアンドプラスで今新たに力を入れているのが、ドローンへのワイヤレス充電。飛行からバッテリーの充電までを自動化して、工業はもちろん地域社会の見守りや農業にも役立てるべく、日々開発を進めています。

そんな中、ペガラジャパン合同会社様から、アフリカ・ジンバブエの農村地域での穀物被害を解決するべく、鳥獣追払用ドローンへのワイヤレス充電の開発依頼をいただきました。今回はその取り組みを紹介いたします。

ペガラジャパン様とは?

ペガラジャパン合同会社様は「人工知能の恩恵を、すべての人に」を企業理念とし、社会課題の解決と持続可能な発展に貢献することを使命に活動されています。日本ディープラーニング協会の正会員企業でもあり、現在は国連開発計画(UNDP)が世界91ヶ所に展開するUNDP Accelerator Labs(A-Labs)と連携し、南部アフリカ・ジンバブエ共和国における害鳥による農作物への被害を軽減するため、独自開発の画像処理AI技術を活用した害鳥放逐システムの開発も行っておられます。今回はこのシステム開発にあたり、ビーアンドプラスへお声がけいただきました。

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ジンバブエ、農業の現状

ジンバブエは、アフリカ南部に位置する国で、首都はハラレです。面積は約38.6万平方キロメートルで日本と同じくらいの大きさ。また、世界三大瀑布のひとつ「ヴィクトリアの滝」や、ゾウやバッファローなどの野生生物が生息する「ザンベジ国立公園」があることで知られています。

一方で、ジンバブエは気候変動の深刻な影響に直面しており、人間と人間以外の生物で食料資源を奪い合っている状況でもあります。特に害鳥による被害は甚大で、ジンバブエでの小麦被害の約95%は鳥によるものであると言われています。

ジンバブエでは、気候変動により害鳥、特にRed Quelea(以下「クエラ」)の個体数が激増しており、その群れは通常200万羽以上/群に達します。また、1羽のクエラは1日最大10gの穀物を必要するため、200万羽の群れは1日あたり最大20トン(20,000kg)の穀物を消費する計算となりますが、これはジンバブエの平均的な6人家族が1年間に消費する穀物の量(1,000kg)の20倍、つまり120人/年の穀物を1日で失う事を意味します。この為、ジンバブエでは、このクエラによる被害を最小限に抑えるために、長年に渡って様々な手法で駆逐・放逐を試みてきました。一方、環境保護や人体への影響など考慮すべき変数が多数あるため、最新の技術を活用した画期的な解決策が強く求められています。 

ドローン×ワイヤレス充電=人の手を介さず鳥を追い払う

ぺガラジャパン様がまず最初に試したのは、高出力のレーザーで鳥を追い払うこと。しかし、効果は芳しくなかったそうです。そして次に試したのが、鳥獣追払用のドローン「害獣アタックドローン」です。怪獣映画のような「音」や「光の点滅」で鳥を追い払うドローンで、こちらはとても効果があることがわかったそうです。

しかし、ドローンはバッテリーで電力をまかなうため、駆動時間に制限があるのが難点。連続では15分程度しか飛行できず、さらには鳥も食べ物欲しさにすぐ離れてくれないことなどもあり、「持続性」のアップが課題とわかったそうです。

そこで登場するのがワイヤレス充電です。 

ドローンポートには電気を送る送電部を、ドローン本体に電気を受け取る受電部を搭載し、ポートへ着地するだけでドローンが自動で充電されるようにしたのです。AIによる自動飛行と、ワイヤレス充電による自動充電で、農家が鳥を追い払うために費やす時間を大幅に削減し、穀物の損失を防ぐことを目指しています。

ペガラジャパン様の取り組みと、ジンバブエの現状、いかがでしょうか。
次の記事はワイヤレス充電の仕様についてご紹介します。どうぞご覧ください。