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ワイヤレス給電の原理

電磁誘導の入り口

 

「金属」しか流れないはずの電気が、なぜ空間を流れるのでしょう?これは、今から180年以上前に発見された「電磁誘導」の原理基づきます。
小学校・中学校の理科の授業で、「電磁石」というコイルに電気を流すと強力にくっつく磁石の実験をやったことはありませんか。これが、電磁誘導の入り口です。 電磁石はコイルに電気を流すことで、「電気」を「磁界」に変換します。そして「磁界」は、空間に流す(放出)ことができるのです。
電磁誘導の入り口イメージ

電気と磁気の変換 / 電磁誘導の原理

ワイヤレス給電は2つのコイルを使うことで実現しています。
まず、コイル(1)に電気を流すと磁界が発生します(フレミング右手の法則)。その磁界を離れている場所にあるコイル(2)が受けると誘導電流が流れて電気が発生します。これがワイヤレス給電の基本原理です。コイルと誘導電流による技術はさまざまな場所で使われており、電圧を変換するトランスやコイル(2)の誘導電流を熱に変える誘導加熱(IHクッキングヒータなど)なども同じ原理です。
電気と磁気の変換イメージ

研究が進むワイヤレス給電技術

ワイヤレス給電には磁界を用いた技術と電界を用いた技術があり、さらにこれらを近傍領域で行う非放射型と遠方領域で行う放射型で分けられます。

非放射型・・・電磁誘導、磁界共鳴、電磁結合など
放射型・・・電波方式、レーザー方式、太陽発電など

ワイヤレス給電技術の実現するためには、距離や軸ズレなどの伝送範囲や給電できる電力によって設計方法や大きく異なり、使用目的や環境に合わせた設計が必須となります。そして製品化にあたっては、電力伝送を行うため繊細なコイル設計技術や回路の設計技術に加えて、放熱を効率良く行うための回路設計・筐体設計が必要になります。ワイヤレス給電はまだ新しい技術であり、法規制や規格化も現在進行中です。
研究が進むワイヤレス給電技術イメージ

電気的な金属接点がない!

電気が流せるのは
金属だけじゃない!
電気を流すためには金属接点や導線が不可欠です。そのためコンセントに差すプラグは2本の金属であり、例えばスマートフォンに差すコネクタも金属でできています。ところで、金属以外で電気を流すものに「水」があります。金属接点を持つ電化製品に水は大敵であり、水が掛かることで最悪の場合、ショートし壊れてしまうこともあります。
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しかし、ワイヤレス給電には金属的な接点がありません。そのため水が掛かってもショートすることも製品を壊してしまうこともないのです。身近なところでは洗面所で使われる電動歯ブラシや電動シェーバーなどではワイヤレス給電技術が採用されています。また、クリーンルームや火気厳禁などの高度な産業設備において、金属接点は電気的接触による金属粉の発生が問題視されます。金属接点のないワイヤレス給電は、金属粉の発生を抑えることができるため、設備の品質向上や安全対策としても採用できる技術です。

 

物理的な接点がない!

空間を活用できる!
ワイヤレス給電!
ワイヤレス給電には送電側と受電側があり、その間は空間なので物理的な接点がありません。さらに水、ガラス、アクリル、樹脂、木材など非金属であれば、間に挟むことができます。 水中やクリーンルームでガラス越しにワイヤレス給電を行う、真空度の高い密閉された容器にワイヤレス給電を行うといったことが実現できます。
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また、コネクタのような物理的な接点は繰り返し使用する等、着脱回数が多いほど破損しやすいものです。ワイヤレス給電であれば、接点が破損することもないので半永久的に使用することが可能です。そのため、工場などで稼働するライン、ロボットなどに採用することで破損によるメンテナンスコストや作業ロスを改善できます。
活用シーン画像
活用シーン画像
活用シーン画像

ワイヤレス給電は、すでに一部の電力分野では導入が進んでいます。

今後も幅広い分野で活用が期待されているワイヤレス給電によって、未来はどんな風に変わっていくのか。

その一例をご紹介しましょう。

 

 

ワイヤレス給電の研究・実証実験

電気自動車へのワイヤレス給電

電気自動車の充電には充電ステーションが必要であり、充電時には専用のプラグを接続する必要があります。このプラグの着脱は手間がかかります。誰もが理想とするのは、駐車場などに止めるだけで充電できることではないでしょうか。

そこで、自動車メーカが着目したのが、駐車場に設置した送電側と、車に搭載したバッテリと受電側を接続し、駐車時に対向させるだけで充電ができるワイヤレス充電システムです。現在、アメリカのWiTricity社がトヨタ自動車株式会社、三菱自動車工業、アウディジャパンと、Qualcomm社がRollsRoyce社、RENAULT社と連携し競うように研究・実証実験を行っており、ワイヤレス給電技術を搭載した新しい電気自動車を街で目にするようになる未来は着々と近づいてきています。

また大学など研究機関においては、電気自動車や家電製品へのワイヤレス給電技術を応用するため、東京大学の居村岳広教授が電磁界共振結合方式によるワイヤレス電力伝送技術の研究をしており、ケーブルのない社会の実現を目指しています。

加速するワイヤレス給電市場

米国のリサーチ会社であるIHS Technology が2014年に発表したデータによると、ワイヤレス給電市場は2018年には85億米ドル、約1兆円規模になると予想しています。 国内でも成長戦略の一つとしてワイヤレス給電がテーマに上がり、標準化に向けて総務省も動いています。ワイヤレス給電は、国を挙げたプロジェクトとしてさまざまなメーカーや大学などで研究が進められている世界的にも注目の技術なのです。

実用本格化に向けて動きはじめたワイヤレス給電

ワイヤレス給電は、すでに電動歯ブラシや電動シェーバーなど防水性が求められる小電力製品において採用されています。それが、大型機器(例えば電気自動車や産業機器など)においてもスムーズに給電できるシステムが、当社をはじめ各社が日夜開発を続けています。

この動きは国も推進しており、総務省ではワイヤレス給電の実用化に向けた検討をすでに進めています。

今後、ますます市場が広がっていくことが期待されるワイヤレス給電。みなさんは、どんなものができるとうれしいですか?

ワイヤレス給電で未来はこう変わる!

次世代給電システムで電源コードがなくなる!?

例えば、喫茶店のテーブルがワイヤレス給電対応だったら、すぐに充電が切れてしまうスマートフォンをそこに置くだけで充電器がなくても給電ができます。

また、駐車場にワイヤレス給電のシステムが備わっていれば、給電コードをつなぐことなく、買い物中に給電ができます。

 

このように、ワイヤレス給電の最大のメリットは、充電器や給電コードと機器をつながなくても給電ができることです。電源コードは必要最小限で済みスッキリした空間が生まれることで、直接配線による問題を解消し、自動化・効率化に大きく貢献します。

民生機器や生活に密着している一般向け製品

【家庭】

  • ・洗面所、風呂場、台所など水が掛かりやすい場所で扱う家電製品へのワイヤレス給電。
  • ・ノートパソコンやデジタルカメラなど持ち歩く家電製品がワイヤレス化。
  • ・スマートフォンなど小型の情報機器はポケットやバッグから取り出さなくても、家の中のどこにいても充電できる。
  • ・家電製品(テレビや掃除ロボなど)の給電。
  • ・ガラスや壁を通して屋外の機器へ給電。

【オフィス】

USB接続機器へのワイヤレス給電とWIFIやBluetoothなどのデータ通信を組み合わせてプリンタやキーボード、マウスなどの情報機器からケーブルもバッテリもいらなくなります。

【医療福祉】

カプセルカメラやマイクロマシンなどへのワイヤレス給電で患者の負担軽減、ストレッチャーの電動化とワイヤレス充電、医療ロボットへのワイヤレス給電。

活用シーン画像
水が掛かりやすい場所の家電へのワイヤレス給電
活用シーン画像
スマホをバッグの中に入れたままワイヤレス給電
活用シーン画像
医療ロボットへのワイヤレス給電

 

 

特殊な設備、機器

【人間が立ち入れない場所(水中、被災地、宇宙など)】

人間が立ち入れない場所(水中、地下、宇宙など)で活躍する特殊ロボットへのワイヤレス給電。

【宇宙】

人工衛星が受けた太陽光を電波かレーザーに変換して地球上で受信することで地球上のどこでも電力を受け取ることができます。

水中で働く特殊ロボット
水中で働く特殊ロボット
被災地で働く特殊ロボット
被災地で働く特殊ロボット
人工衛星が受けた太陽光を地球上で受信
人工衛星が受けた太陽光を地球上で受信

 

 

 

 

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